様々な介護施設には、各種の介護サービスが用意されておりますが、ここでは特養と老健に比べて有料老人ホームの特徴を詳しく述べておきます。
【特別養護老人ホーム】
1 食事サービス
常に安全でおいしい食事内容の計画を立てます。
食事時間の設定、おやつの内容、食べやすい味、温度管理の行き届いたシステムなどの心配りも徹底してきました。 また、食事の形態はそれぞれにふさわしい形で、選ぶ仕組みです。全粥、半粥、3分粥、流動食、平常食など、5種類に分かれているのが普通です。
さらに、行事食として、誕生会食では、お祝い膳が用意され、季節の食材を用いたもの、正月やひなまつりなどの料理も工夫されています。
ですが、特定疾患のある場合は医師の指示を仰ぎ、管理栄養士が特別治療食を用意しますし、栄養相談も行ないます。
2 入浴サービス
一般浴槽と機械浴槽が用意されていますので、どのような方でも入浴を行なえます。機械浴槽とはストレッチャーに乗ったままの入浴ですが、すべて最低でも週2回の入浴を基本としています。
3 排泄介助サービス
利用者の状態に応じてプランを立て、排泄介助を行いますが、出来るだけ自力での排泄をサポートすることが大事です。トイレ利用が可能な方は、ポータブルトイレの利用をお勧めしたり、排泄介助をするように心がけています。
さらに、おむつ交換は時間を決めて、通常は5回ですが、必要に応じて随時交換をする形です。
4 クラブ活動
茶道クラブ、生花、音楽、茶道、書道等、様々なクラブ活動のほかに、レクリエーションを活発にすることで、単調な暮らしに変化をつけます。
【介護老人保険施設】
1 リハビリ訓練
専門医の診断に基づき、訓練のためのプログラムを作ります。そのために、新しく入所された方は、専門医の診断を仰ぎ、理学療法士や作業 療法士、言語療法士、介護支援専門員などすべての専門家でチームを組んでプログラムの作成をすることになります。
その後、ADLの維持・向上を目指し、訓練を計画的に行ない、利用者の自立支援から円滑な家庭生活を目標としますが、これは、利用者だけではなく、家族の方にも指導することになっています。家族には、家庭での介助方法の指導 助言を行い、浴室、トイレ、居室などの改造のアドバイスを行います。
2その他のサービス
そのほかはすべて、特養とほぼ変わりませんが、老健には3ヶ月~6ヶ月という入所の制限がありますので、特に、リハビリ訓練に重点が置かれます。
【有料老人ホーム】
1 暮らしのサービス
より細やかなサービスを行い、健やかな暮らしがおくれるサポートをします。
利用者の状況に合わせて、以下のように区分して、対応を考えていきます。
●自立期
自分で全てのことをするのが基本ですが、一時的に体調を崩した場合には、家事援助などのサービスが受けられます。
●要支援期
日常動作の一部だけが援助の必要な場合、持っている能力を失わないような工夫をしながら、心身の状態にあわせた支援を行います。
●要介護期
介護が必要となって来た場合、それぞれに変化にあわせて個別のケアプランを作成します。出来るだけイベント参加や趣味の活動への参加を助けます。
●ターミナル期
家族や医師との連携で本人の尊厳や意志を尊重した暮らしを守る仕組みです。
2 食事サービス
毎日の食事には豊富な食材を用意し、専属の栄養士と調理師によって、栄養バランスに配慮したメニュー作りをします。 通常は、朝食は食堂にてのカフェテリア形式が多く、昼食、夕食は予約制で、献立を選ぶことが出来ます。手作りでのものがほとんどですので、味付けなどにも細かい配慮が出来るところが長所です。
又、ヘリシーメニューとして、体の状態に合わせて、軟食等も用意できます。さらに、食事療法が必要であれば、医師の指示をも羅って、頼むことが可能です。
さらに、スペシャルメニューも用意する施設がほとんどです。おせち料理、クリスマスディナーなど、季節の行事にあわせた楽しい献立を考えます。
また、家族やご友人との会食にも、利用できます。和食・洋食・中華などご予算に応じて、オーダーすれば、用意してくれます。
3 生活サービス
●フロントサービスがあります。来訪者への応対、不在時の伝言預かり、郵便物の預かり、クリーニング、宅配便、出入り業者の取次ぎのほかに、生活用品の販売をする施設もあります。
●代行サービス
この施設では、役所・病院への手続きを頼んだり、日常生活用品の買い物も頼めますが、個別に有料となる場合が多いです。
●各種の共用施設
食堂、大浴場、多目的ホール、図書室等がありますので、自由に利用することが出来ます。
●相談サービス
難しい手続きについて、相談を受けられます。専門家によるものですので、法律・税務・相続・財産等の相談に活用する方が多いです。
●イベント、サークル活動などのサービスが充実しています。
●介護サービス
健康管理面では専任スタッフと隣接診療所の協力が一般的ですので、安心できるサービスになります。
さらに、メンバー同士が触れ合うことを大切と考える施設が多く、ロビー、応接室、娯楽室などの部屋を自由に使えるようになっているところが多いです。
また、介護棟には介護室の他にもデイケアルーム、機械浴室、介護浴室などが備わっています。 個別のケアプランがありますので、介護はスムーズに行なうことが出来ます。
●身辺介護
食事介助、トイレ介助、おむつ交換(おむつ代は別途必要の場合もあります)、入浴(一般浴、特浴介助として、個人または機械浴)、清拭、体位交換、歩行・車いす介助による移動、衣類着脱、整髪、義歯などの身だしなみ介助、機能回復訓練などがあります。
●通院介助
必要な方には病院への行き来を介助する施設もあります。
●家事援助
清掃、洗濯、食事の配膳・下膳などを援助します。
●移送サービス
入退院時の付き添い送迎サービス、あるいは、見舞い・家族との連絡調整なども行ないます。
●健康管理サービス
専任のスタッフが常に見回りを行ないながら、隣接診療所との連携によって、健康状態を常に把握するようになっています。さらに、バイタルチェック(体温・血圧・脈拍)等を行ないながら、健康相談をいたします。定期的な健康診断も行なうところが多く、あるいは、医師による往診も依頼できる施設もあります。服薬管理、生活指導、食事療法対応なども行ないます。
このように、有料老人ホームの場合は、利用者の要望を個別に汲み取れるような、細かいサービス体制が整っている場合が多いです。